シソ科 クサギ属 臭木 学名:Clerodendrum trichotomum 落葉小高木。 代表的なパイオニア植物のひとつで、林が開けたところなどに生える。 大きくて長い柄を持つ葉は、柔らかくて薄い。 この葉に触ると独特の臭いがする。 この臭いが和名の由来である。 夏の暑い季節に咲く花は、芳香がある。 白い花弁から雌しべ、雄しべを突き出すが、雄性先熟で自家受粉を避けている。 蜜が長い花筒の奥にあるので、アゲハチョウやスズメガの仲間の がよく訪花する。 果実は秋に熟し、紺色の実と赤い蕚の対比が美しい。 この色合いは、鳥を呼ぶ効果があるといわれる。 熟した果実は浅青(はなだ)色の染色に用いられ、 赤い蕚は、鉄媒染で渋い灰色の染めものができる。 葉・小枝は殺菌作用があり、民間薬として使われる。