湘南の森の植物です


キッコウハグマ

2009年11月1日

キク科 モミジハグマ属
山地の木陰に生える小さな多年。 葉は茎の下部につき、長い柄がある。 葉身は五角形の亀甲型または心形。 花茎を伸ばし、上部に白色の頭花を数個つける。 頭花は、3つの小さな花からなり、 めしべなどがうすく紅色を帯びて愛らしい。 日陰に生えているものは閉鎖花をつけることが多い。


ノブドウ

2009年11月1日

ブドウ科 ノブドウ属
落葉つる性木本。 葉は互生し、葉と対生して二股に分かれた巻きひげがある。 夏に咲く淡緑色の花は、ヤブガラシに似ている。 秋にできる果実は薄紫、瑠璃色、赤紫色、白緑色など とりどりの色合いになる。美しい実は人目を引くが、 ほとんどがブドウタマバエやブドウガリバチなどの幼虫が 寄生した虫こぶだという。 果実は味が悪く食べられないと聞いていたが、食べてみると甘い。


ヤマハッカ

2009年11月1日

シソ科 ヤマハッカ属
山野に良く見られる多年草。 葉は対生し、広卵形で縁に丸い鋸歯がある。 茎の中ほどより上に付く葉は、基部が細くなって柄の翼に続く。 茎が四角いのは、他のシソ科と共通する。 青紫色の唇形花は、上に立つ花びらに蜜のありかを示す模様があり、 下の花びらの中に雄しべ雌しべが納まっている。 ハチやアブが来て下の花びらを押し下げると、 雄しべか、雌しべの先が現れ、虫の体に触れる。 若い花では雄しべが、日を経た花では雌しべが出る。


イヌタデ

2010年11月12日

タデ科 イヌタデ属
別名 アカマンマ
道端や荒地に普通に生える一年草。 花期が長く6月から11月で、 いつも花が咲いているように見えるが、 赤いのは萼で、実ができても色が残る。 一本の穂の中で咲いている花は1個から数個。 その他は蕾か若い実だ。 小さい花だが、底にある黄色い突起からでる蜜を吸いに、 口が短い昆虫が来る。


イヌビワ

2010年11月12日

クワ科 イチジク属
別名 イタビ
暖地に翼見られる落葉低木。小枝を傷つけると白い乳液が出る。 木肌は白っぽい。 雌雄異株。 イチジクの実を小型にしたような壷(果嚢)の中に 雄花、雌花ができる。 雄株の果嚢で育ったイヌビワコバチが、 夏から秋にかけてできる雌株の果嚢に入り込むと受粉が行われ、 結実する。この実は黒紫色に熟し、甘い。 雄株の果嚢に入り込むと、ハチは産卵し虫こぶの中で次世代のハチが育つ。 イヌビワは受粉をイヌビワコバチに頼り、 イヌビワコバチは生活の場をイヌビワに提供してもらっている共生関係。


オオハナワラビ

2010年11月12日

ハナヤスリ科 ハナワラビ属
山林に生える冬緑性のシダ。 立ち上がっているのは胞子葉。 栄養葉は冬に緑色で、夏は枯れている。 葉のふちに細かい鋸歯があり、先端がとがっている。


コセンダンクサ

2010年11月12日

キク科 センダングサ属
世界に広く分布する帰化植物。川原や荒地に生育する一年草。 葉は下部で対生、上部で互生し、羽状に分裂する。 黄色の頭花は、舌状花を欠き、小さな筒状花だけの集まり。 昆虫には人気があり、ハチ・アブ・チョウが訪れる。 痩果は細長い線形で4稜があり、先端に3〜4本の逆棘の付いた棘がある。 実ると球状に広がり、動物に付着するのを待っている。


コメナモミ

2010年11月12日

キク科 メナモミ属
荒地や道端に生える高さ50〜100cmの一年草。 メナモミに比べ全体にほっそりしている。 茎は茶褐色のものが多い。 葉は卵円形で先がとがり、対生する。 頭花は黄色く、中央に筒状花、周りに舌状花がならぶ。 花を取り囲む緑の部分(総苞片と鱗片)には腺毛があって、粘液がでている。 枯れた花をみても、腺毛がよくわかる。


ハダカホオズキ

2010年11月12日

ナス科 ハダカホオズキ属
山地の林縁などに生える多年草。 夏に淡黄色の花を下向きに付ける。 花冠の先は5裂し、裂片はそりかえる。 秋には赤い実を沢山つけている。


ヤクシソウ

2010年11月12日

キク科 オニタビラコ属
山野の日当たりが良いところに生える二年草。 名前の由来は、根生葉が薬師如来の光背に似ているからとの説もある。 一年目はロゼットをつくり、根生葉のみで生育する。 二年目に茎を出し、枝分かれして繁茂する。 根生葉は長い柄があるさじ型で、花期には枯れる。 茎の上部に付く葉は、基部が耳型になって茎を抱く。 葉は両面無毛で裏は粉白色。 頭花は10数個の舌状花が集まっている。


ヤツデ

2010年11月12日

ウコギ科 ヤツデ属
温暖な地域に生育する常緑低木。 葉が切れ込んでいるが、裂片は5〜9で奇数のことが多い。 冬には光を効率よく受けられるように、葉の向きを変える。 冬でも日当たりが良い葉は表面温度が比較的高く、 花の蜜を求めてくる虫たちに床暖房を用意している。 冬に咲く花は少なく、豊富な蜜を求めて、虫が良く集まる。


シオデ

2011年11月26日

ユリ科(またはサルトリイバラ科) シオデ属
和名の由来:アイヌ語のシュウオンデが訛ったもの。
つる性多年草。雌雄異株。
葉は互生し、卵状長楕円形で5〜7脈あり、やや厚い。 葉縁は波打って全縁、葉先は尖り細長く突き出ることが多い。 茎は蔓状に長くのび、葉柄基部から托葉の変形した巻きひげを伸ばし、 囲の植物に絡む。
花序は、淡い黄緑色の小花を多数密集してつけ、球状になる。 球状の散形花序は直径約4cm。 果実は液果で、秋に熟すと緑色を帯びた黒色になる。 中の種子は赤い。
若い茎は、山アスパラガスと呼ばれ、新芽、若葉を山菜として食べられる。
ルリタテハの食草。


ノササゲ

2011年11月26日

マメ科 ノササゲ属
別名 キツネササゲ
林縁などに生えるつる性植物。 葉は三出複葉で互生する。 小葉は長卵形で、薄く、裏面が白っぽい。 葉の脇から出る総状花序に、淡黄色の蝶形花がつく。 豆果は倒披針形で、長さ2〜5cm、毛はない。 熟すと紫色になり、さやの中にある種子は黒紫色で、 どちらも美しい。

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