湘南の森の植物です


オオバウマノスズクサ

2012年5月19日

ウマノスズクサ科 ウマノスズクサ属
つる性木本。 茎や葉に臭気がある。 葉は独特の形をしている。
日当たりの良い林縁である程度成長すると花をつけるようになる。 花の形はサキソフォンに似て、色は黄色に紫褐色の筋がある。 花にも独特の匂いがある。
有毒成分を含む。 ジャコウアゲハはウマノスズクサ属を食草とし、その毒を体内に貯めて、 実を守っている。
いくつかの県では絶滅危惧種に指定されている。


カツラ

2012年5月19日

カツラ科 カツラ属
落葉高木。
自生するものは、ブナ林などの冷温帯の渓流などに見られる。
春に出てくる葉はハート型、その後に出る葉はおむすび型。 雌雄異株で春先に赤い雄花と雌花を別々の株につける。 秋の落ち葉は香ばしい香りがある。
材も香りがよく耐久性があるので、建築材などに使われる。


キハダ

2012年5月19日

ミカン科 キハダ属
落葉高木。
奇数羽状複葉が対生する。 5月〜7月頃に小さい黄色の花が咲く。 樹皮の内側が黄色く、なめると大変苦い。
この樹皮から生薬の黄檗を作るほか、染料としても用いられる。
カラスアゲハ、ミヤマカラスアゲハの食草。


ナルコユリ

2012年5月19日

ユリ科 アマドコロ属
多年草。 地下茎から伸びた茎が弓なりになり、葉が二列に互生する。 葉腋から数個の筒状の花を垂れる。 名前は、花の様子を鳴子に例えたもの。 よく似たアマドコロとの見分けは、茎が角張っているのがアマドコロ、 ナルコユリは茎が丸い。 笹刈をした跡地に、一枚の葉を出してから数年、 今はこのような姿になった。


マルバウツギ

2012年5月19日

ユキノシタ科 ウツギ属
落葉低木。
葉が丸いウツギ。ウツギとは、茎が中空の意味。 葉は対生、葉身は卵円形または卵形で、両面に星状毛がある。 縁は不揃いな鋸歯がある。 5月に、枝先に円錐花序を出し、小さな花を多数咲かす。 花序のすぐ下の葉は、茎を抱く。


イヌガラシ

2010年5月22日

アブラナ科 イヌガラシ属
道端や原野に生える多年草。 高さ10〜50cm。
根生葉は長楕円形で羽状に分裂し、基部は耳状に小さく張り出す。 枝先に総状花序を出し、黄色の小さな十字花を開く。
果実は長角果で、弓状に曲がる。 スカシタゴボウに比べ、果実が細長い。
イヌガラシは、 イヌガラシ属のスカシタゴボウ、ミチバタガラシ などと共にモンシロチョウの幼虫の食草となる。


イボタノキ

2010年5月22日

モクセイ科 イボタノキ属
山野に良く見かける落葉低木。 葉は互生し、長さ2〜7cmの長楕円形。
5〜6月に、枝先に白い花を咲かせる。 花は筒状の合弁花で、先端が4裂し、雄しべが2本ある。 秋に楕円形の黒紫色の果実となる。
樹皮に付くイボタロウムシの分泌物から、 家具などを磨くイボタロウをとる。


オニタビラコ

2010年5月22日

キク科 オニタビラコ属
鬼は大形の意味。 世界中に広く分布している越年草。 道端や庭の隅などに良く生える。
根生葉はロゼットを形成する。葉は倒披針形で羽状に深裂する。 全体に粗い毛がある。
春から夏かけて長い花茎を立ち上げ、 先に黄色の頭花を散房状につける。 頭花は舌状花のみ。
果実は痩果で、冠毛は白色。(コオニタビラコ、ヤブタビラコは冠毛が無い)


オヤブジラミ

2010年5月22日

セリ科 ヤブジラミ属
野原に良く生える越年草。
ヤブジラミに良く似ているが、茎や葉は紫色を帯びる。 花の時期も、ヤブジラミよりやや早い。
茎は直立、上部で枝分かれし、高さ30〜80cmになる。 葉は3回3出羽状複葉で、小葉は細かく裂ける。
小花柄は2〜4本でヤブジラミより少ない。 花弁の縁は紫色を帯びる。
果実は卵状長楕円形で、先がかぎ状に曲がった棘毛があり、 動物などにくっついて、新しい土地に運ばれる。


コゴメウツギ

2010年5月22日

バラ科 コゴメウツギ属
小米(こごめ)とは砕けた小さい米のこと。 それに似た小さな花をさかせる空木(うつぎ)の意味。 ウツギと名がつくが、バラ科。
山地や丘陵地に普通に生え、高さ1〜2mになる落葉低木。 枝は細く、折れやすい。
葉は互生し、長さ2〜4cmの卵形で先端は細くとがり、 羽状に浅裂または中裂する。 縁に粗い鋸歯がある。
新枝の先または葉腋から短い花序を出し、 直系4mmほどの白色5弁花を多数開く。
果実は球形の袋果で毛がある。


ジシバリ

2010年5月22日

キク科 ニガナ属
別名 イワニガナ
道端や畑などに普通に見られる多年草。
ロゼットで冬を越し、春に長い走出枝を伸ばす。 茎が地面を這って、ところどころで根を下ろす様が 地面を縛っているように見えることからこの名がある。
葉は円形もしくは楕円形。 春から夏にかけ、葉の間から高さ10cmほどの花茎をだし、 直径2cmくらいの黄色い頭花をつける。 花は舌状花のみからなる。
葉や茎を切ると白い乳液が出る。


シャガ

2010年5月22日

アヤメ科 アヤメ属
人里近くの林下に群生する多年草。
古い時代に中国からもたらされたといわれる。 3倍体植物で種子ができず、根茎からほふく枝をのばして増える。
葉は常緑で、つやがある。 一枚の葉が折りたたまれてくっついたようになっている。(単面葉) 葉が一方に傾いて倒れ、下になったほうに気孔が発達する。
花は朝開いて、夕方しぼむ。 開いている花を正面から見ると、橙色と青紫色に彩られた外花被、 先端がくびれた白い内花被、 先端が房状裂けた雌しべが、それぞれ3個ずつ見える。 雌しべの裏側に雄しべの葯が隠れている。


タツナミソウ

2010年5月22日

シソ科 タツナミソウ属
日当たりが良い林縁や草地に生える多年草。 名前の由来は、青紫の花が並んだ様子を打ち寄せる波頭にたとえて、 立浪草。
茎は赤味を帯びて直立し、高さ20〜40cmになる。 葉は対生し、円心形で、縁に鈍い鋸歯がある。
茎の先に長さ3〜8cmの花序を出す。 青紫色の唇形花が一方向を向いて付く。 下唇は3裂し、内側に紫色の斑点がある。


ツタバウンラン

2010年5月22日

ゴマノハグサ科 ツタバウンラン属
ヨーロッパ原産の帰化植物。 園芸種として大正時代に日本に持ち込まれたもの。
つる性で、茎は地面を這って伸びる。 葉腋から花茎を伸ばし、先端に赤紫の唇形花をつける。 球形の果実の柄は下垂する。
湘南の森で良く見かける草の一つ。


テイカカズラ

2010年5月22日

キョウチクトウ科 テイカカズラ属
常緑でつる性の木本。 茎が長く伸び、付着根を出して木や岩を這い登る。
葉は対生し、楕円形で長さ3〜7cm、革質で光沢がある。
6月頃、枝先や上部の葉腋に集散花序をだし、直径2〜3cmの花を開く。 花は、花弁が5弁のプロペラ状で、はじめ白色、後に淡黄色となり、 芳香がある。
果実は細長い袋果で、二股にわかれ、熟すと、中から長い綿毛をつけた 種子が出て、風に飛んでいく。
キョウチクトウアブラムシが寄生する。
葉や茎を切ると白い乳液(有毒)がでる。


ノイバラ

2010年5月22日

バラ科 バラ属
山野に普通に生える半つる性の落葉低木で、高さ2m程になる。 枝に棘が多い。
葉は奇数羽状複葉で、表面は光沢がない。 葉の基部にある托葉の縁が、細長く裂けたようになっている。
果実は直径6〜9mmの卵形で赤く熟す。
白く目立つ花を沢山つけ、甘い香りでさまざまな虫を誘う。 ハナバチ、ハナアブ、甲虫、チョウなどに花粉や蜜を提供する。


フタリシズカ

2010年5月22日

センリョウ科 チャラン属
山野に見られる多年草。 茎は高さ30〜60cmになる。
茎の上部に対生する葉を、2〜3対つける。 葉は楕円形で長さ8〜16cm、縁に棘状の鋸歯がある。
茎の先に花穂を通常2本出し、柄がない白花を点々とつける。 花弁は無く、雄しべの花糸は短く、内側に曲がって雌しべを包む。 夏から秋にかけて、閉鎖花をつける。
和名は能楽「静御前」の静御前と亡霊の舞姿にたとえたものという。


ホタルブクロ

2010年5月22日

キキョウ科 ホタルブクロ属
山野や丘陵に生える高さ40〜80cmの多年草。
根生葉は卵心形で、花期には枯れる。 茎葉は互生し、三角状卵形または披針形で不ぞろいな鋸歯がある。
淡紅色または白色の花冠は、釣鐘型で、下向きに咲く。 この花は雄しべが先に成熟する。
花が開く前に、雄しべの花粉は雌しべの花柱に預けられる。 開花すると、マルハナバチの仲間が雄しべの基部にある蜜を吸いにくる。 そのとき、ハチの背に花粉がつき、 次に雌しべが成熟して柱頭が3方向に開いた花に入るとき、花粉を渡す。
萼片の湾入部には、そり返った付属体があるのが、ヤマホタルブクロとの区別点。。


ヤブタビラコ

2010年5月22日

キク科 ヤフタビラコ属
人家近くの林や田の畦などに生える二年草。 コオニタビラコに似ているが、やや軟毛が多く、 立ち上がる。 花には舌状花が18〜20個あり、冠毛はない。 花が終わると頭花は下向きになる。

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